【理科・計算問題】単位計算で簡単に問題が解けるようになる
中学生、高校生必見の内容となります。
理科の計算問題は単位の意味を理解すれば一発で解けるようになります。
ちなみに単位とはkm/h, g/mol(分子量:意味は別記事で解説してます)などなどです。
たとえば
酸素分子(32g/mol)の3molの質量は何グラムですか?って問題。
パターンで解き方を覚えている人もいると思います。
そんなことをしなくても、今から教える「単位が表していること」を知ればそんなことをしなくても解けるようになります。
1. km/h(時速)ってなんだよ
では、この問題。
10kmの距離を2時間かけて歩きました。
この時の速度を求めてください。という問題。
「みはじ」や「はじき」なんていう覚え方を教えられた方が
多いかと思います。
なので
10km÷2h=5km/h
よって、時速5kmと計算できますよね
この問題、「みはじ」や「はじき」を使わなくても簡単に計算でき、
またmol計算しかりいろいろな科学の計算に応用できます。
唐突ですが、
『km/h』
この単位って分数って知っていました?
どういうこと?
であることはなんとなくわかりますよね?
二分の一の1/2と同じようにこの「/」は
km/hの「/」は分数の横線の役割をしているんです!!
つまり
と書けるんです。
本当です。
そして
ですよね。
距離kmを時間hで割っているように見えますね。
ここで、最初の速度の計算を見返してください
10km÷2h=5km/hと計算しましたよね???
そう、単位に書いてある通りにあなたは
距離を時間で割ったんです。
つまり、単位は「距離はこういう計算して出てきた値ですよ」って教えてくれているんです!!
そして、「/」は分数だといいましたよね。
つまり分数にできることは単位にもできるんです。
それは何か、「約分」なのです!!!
じゃあ、
問題2つめ、
5km/hの速度で2時間(h)走りました。
何km進みましたか?
という問い、
あなたはきっと「みはじ(はじき)」を使って、
5km/h×2h=10kmと算出しました。
それであっています。
しかし、「みはじ」なんか使っているとmol計算ができなくなります。
こう解きましょう。
初めに言っておきますが単位は「約分」ができます。
上の式のように
分数の掛け算をし、「分母分子の同じ単位(h)を約分します」
するとどうでしょう。
求めたいkmだけが残りました。
・・・
逆に考えると、
問いは「何km進んだか」を聞いています。
今持っている情報「5km/h」と「2h」からkmを残すには?って考えてみましょう。
今の約分を知っていれば、
5km/hに2hをかけたらhが消えてkmが残る。
とわかります。
つまり、kmを求めるように言われたら、
kmが残るような計算をすればよいということが分かります。
さらにさかのぼって
一番初めの問いは
10kmという情報と2hという情報からkm/h(速度)を求めろというもの。
km/h=km÷hを出すということは、
km÷hという計算をすればいいということ。
ただ、それだけなのです。
では
5km/hの速度で10km進みました。
かかった時間は何時間ですか?だったら?
あたえたkm/hとkmからhを求めろというもの。
ここではkmが邪魔なのでkmを消すように働きかけましょう。
どうすればいいか。
kmをkm/hで割ればいいんですね。
つまり
km÷km/h=km×h/km(ここで約分)=h
なので
10km÷(5km/h)=2時間。
ためしに「みはじ」にあてはめてもらってもいいです。
2. mol計算では?
酸素分子(32g/mol)3molあるときの質量(g)はいくらでしょう。
という問い。
もうできますよね。
g/molは分数です。
そして、g/molとmolからgを求めろと言われているのです。
邪魔なmolを消すにはかけてあげればいいんです。
つまり、
となります。
なんと、単位から考えれば、こんな簡単にも単位計算ができるようになるんです!!
もちろん、
質量(g)と物質量(mol)が与えられていたら分子量(g/mol)も計算できます
(g/molなので割ればいいだけです)
また、gもmolも与えずにg/molを出せという問題はありません。
なぜなら計算できないから。
なので、テストでは落ち着いて
「どの単位をだせといわれているのか」
「与えられている単位からその単位を出すにはどうすればいいか」
を考えるだけでいいんです。
難しいワークの勉強をしてパターンを覚える必要なんてありません。
「科学において単位は絶対なのです」
3.最後に
どうでしたか?
わからなければ、随時更新していくので、
コメント欄にご質問など記入してください。
また、「変形する単位」というものもあります。
基本は同じなのですが、
少しややこしいのでそちらについては別記事で紹介します。
みなさんの科学嫌いが少しでもなくなりますように。