【読書レビュー】時間は逆戻りするのか ~映画TENET~

今回紹介する本は

「時間は逆戻りするのか」です。

 

 またタイトルに「映画TENET」と書いたが、こちらは読書レビューではなく

単なる映画なのですが、「時間は逆戻りするのか」との関連性を感じたため一緒に紹介します。

 


 

 

 

1. 時間が逆戻りするとは??

この言葉を聞いたときに「タイムスリップ」や「タイムリープ」を思い浮かべる方が多数だと思います。

この「時間の逆戻り」はそれらと似て非なるものです。

 

タイムスリップを例にとると

今、この瞬間タイムマシーンに乗り込み、

『2000年1月2日9:00』と打ち込むと、21年前の時間まで瞬間移動してくれます。

 

この時間の逆戻りは

『2000年1月2日』まで移動するには21年かかり、その間一秒一秒秒針が反時計回りに回り続けます。

同時に自分も後ろ歩きをしはじめ「美味しい!!」と思った次の瞬間、お箸を口に入れ、口の中から食べ物を吐き出し、目の前のお皿には料理がきれいに盛り付けられます。

ある人は腕に青あざがあり、次第に痛みはじめ、血が出てきて、「痛い!!」と叫んだ後に傷がきれいに治ります。

 

これが、タイムスリップやタイムリープとは異なる「時間の逆戻り」です。

過去に向かって進むのは同じですが、

その方法や現象が明らかに異なるものです。

 

皆さまは今までの人生で口からご飯を出し、後ろ向きに歩く人を見たことがありますか?

無いと思います。

そして、そんなことが起こるわけないだろう。。。

というのが皆さま共通の感想だと思います。

 

さて、「タイムマシーンはできますか?」なんてことをよく耳にしますが、

同様に「時間の逆戻り」なんて起こることはありますか?

という問いに答えているのが、

この「時間は逆戻りするのか」のテーマになります。

 

バカバカしい内容でありながら本気で物理学者がその問いに答える本書はかなり読みごたえがありました。

 

2. 著者紹介

この本を書いているのは

筑波大学計算科学研究センター研究員であり、

芝浦工業大学の非常勤講師をされている高水祐一先生です。

 

この先生は宇宙論の専門家であり、

かの有名なホーキング博士の下で働いていたこともあるそうです。

 

この本を読んでみるととてもよくわかりますが、

かなり頭がいい先生だと思います。

(この文章を書いている私がかなりアホなもんでアホな表現しかできないのが残念です。。)

 

なぜそう思うか、

全ての文章がわかりやすいんです

 

難しい内容を難しい言葉で説明することは簡単なのですが、

難しい内容を簡単な言葉で説明することは難しいんです。

 

この本の中には様々な学者の宇宙論を引き合いに出し、

時間の逆戻りの可能性を高水先生が探ってくれます。

 

その宇宙論はきっと私なんかが理解できるわけもないような

壮大な理論なのだと思いますが、この先生の文章を読むとわかったような気分になれるんです。

とにかくすごい!

そして、本当に時間の逆戻りって起きうるんじゃない??と思わせてくれます。

 

次の項目ではこの本の中で時間の逆戻りが起こる可能性の内、1つを紹介します。

 

3. サイクリック宇宙論

このサイクリック宇宙論というものがかなり面白かったので、ここで紹介します。

「サイクリック」というのは繰り返すという意味のサイクルを意味しています。

サイクルしている宇宙というのがこの理論です。

 

今、私たちが住んでいるこの宇宙は膨張し続けています。

そんな宇宙があるとき突如、収縮を始め点まで小さくなります。

そして小さくなり切った時に再び宇宙は膨張し始めます。

この瞬間を「ビッグバン」と読んでいます。

この膨張収縮を繰り返しているんだという宇宙論をサイクリック宇宙論というそうです。

 

今、膨張している宇宙ではエントロピーは増大し続けます。

時間がたつにつれて体が衰えていくのと同じで、過ぎてしまったことを取り戻すことができません。

時間も過去から未来へ一方的に進むだけで、もどることはありません。

 

それが、収縮する宇宙では逆にエントリピーは減少し続けるそうです。

時間は未来から過去に一方的に進み、体は若返り、ベンジャミンバトンのようになります。

 

このサイクリック宇宙論が本当であれば、

この収縮時に時間は逆戻りになるそうです。

 

さらに、このサイクルが今までに何回起こったのかを計算した学者さんがいるそうです。

その数なんと「7回」

正確には今が7回目の膨張だそうです。

 

なので、今私がこの記事を書いているのも、今皆さんがこの記事を読んでいるのも

宇宙規模では7回目。

そう考えるとかなり面白いのではないでしょうか。

 

まだまだ、SFの域を超えない理論ですが宇宙ってロマンがありますよね。。

 

ごめんなさい、語彙力が全くありませんが

この本ではもっともっと面白く書かれているんです!!!

 

お勧めの本なのに私の語彙力、文章力のなさを痛感する記事となりました。


 

 

4. 映画TENETとの関係

直接的に映画TENETとのつながりはありませんが、

この映画TENETも「時間の逆戻り」がキーアイテムの映画となっています。

 

2020年公開の監督クリストファーノーランが手掛けた壮大なSF映画となっています。

 


 


 

 

 

この映画の世界では時間を逆戻りにできる装置があります。

その装置を通った人・物は時間を逆戻りにすることができます。

ただし、時間を逆戻りにした人には「時間を逆戻りにした酸素ボンベ」を付けないと生きることができません。

なぜなら、肺の中に空気が入っていかないからです。

血から肺に空気が出ていき、気管を通って口・鼻から空気が出ていくんです。

 

その映画の世界では

地球上全ての時間を逆戻りにしようとする陰謀がありそれを阻止するために主人公が奮闘する映画です。

 

この映画を見れば「時間の逆戻り」を視覚的に体感することができます。

しかも、ハリウッド映画の巨匠ノーラン監督が作る映画なだけに

ものすごくハイクオリティの不思議映像を見ることができます。

 

・時間が巻き戻った人

・時間を巻き戻しながらの戦い

・時間が巻き戻った銃

・逆走する車

 

ものすごく不思議映像を見た後に

「時間は逆戻りするのか」を読んでもらえると

よりワクワクして読めるかと思います。

 

 

5.まとめ

時間が逆戻りするなんていう不思議な現象を見たことも無ければ、考えたこともない。そんなことを真剣に科学者視点で考えてくれている「時間は逆戻りするのか」はかなり面白く、中二心をくすぐられる内容となっています。

 

そして、そんな不思議なことをハリウッドクオリティで映像化している「TENET」も面白いです!

 

最後に、文章力をもっと上げたいと思います。。。

 

二つの作品に申し訳ない。。。。

 

でも本当に面白いので見て、読んでください!!!!!